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さかのぼること15年前になります。
初めて余市蒸溜所を訪れたのは2002年11月。
時刻は午後3時。雨が上がりで、天候は曇り。

当時はワインばかり飲んでいて、特にウイスキーに興味があった訳では無いのですが、初めて訪れた北海道でたまたま立ち寄った場所が余市蒸溜所でした。
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当時は立ち入り禁止エリアが今ほど沢山ありませんでしたので、一般の観光客でも敷地内をどんどん奥まで入っていくことが出来ました。これは製樽棟。樽が山積みされています。
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この雲といい蒸溜所内の建物といい、日本の景色ではないようで、異世界に迷い込んだようです。
天候のせいもあるかもしれませんが、人の気配もありません。
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明かりの見えるリタハウス(旧研究室)。
喫茶になっていて、ここで休憩をしました。
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今はもう営業はしていませんが、当時は中に入るとこんな感じでした。ここはエントランスで奥の緑の扉を開けると喫茶室になっています。
アフタヌーンティをいただいた後は、さらに散策。
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奥に見えるのは三号貯蔵庫なのですが、今見ると何か違和感。昨年(2016年)訪れたときの写真と比べてみましょう。
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気づきますか?木が成長して高くなっているのはもちろんですが、左側の貯蔵庫がありません。
このことは別の記事「航空写真でみる余市蒸溜所」で取り上げています。

蒸溜所の帰りがけに無料か有料かは記憶にないのですが、初めて余市のウイスキーを試飲しました。
頂いたのはショットグラスに一杯のシングルカスク10年。

・・えっ?!

未体験の世界です。
この一杯には衝撃が走りました。
口腔から鼻に抜ける樽香は、永遠に続くのではないかと思うほど長く、蒸溜所を後にするまで余韻が続きました。前述の通りとおり当時はワインにハマっていて、ほとんどウイスキーは飲んだことがありませんでした。こういう酒があるんだと感動したことを、15年たった今でもはっきりと覚えています。

この前年の2001年、シングルカスク余市10年がウィスキーマガジンの「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に輝いていますが、もちろんそんなことも知りません。
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そして、シングルカスクの余韻がいまだ残る中、
再訪を誓いながら蒸溜所を後にするのでした。
今では考えられませんが、正門付近でも人がいないですね。

・・・翌年、
マイウイスキー作りに参加したのでした。