カテゴリ: 旅行・イベントなど(余市マイウイスキー、白州、)

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北海道 ロイズ
生チョコレート
 ・アイラウイスキー ポートシャーロット スコティッシュ・バーレイ(新作・通期)
 ・山崎 シェリーウッド(期間限定・数量限定)

今年の冬、ロイズの新作生チョコは、なんとアイラウイスキー。しかもポートシャーロットです。もう一方の山崎シェリーウッドは期間・数量限定ですが昨年もありましたので、こちらもある意味冬の定番ですね。
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さてポートシャーロット スコティッシュ・バーレイですが、口に入れた瞬間に広がるピートのフレーバーが思った以上にしっかりとしています。ピリッと僅かにウイスキーのアルコール感も漂い、これは美味い。ちなみにバーレイとは大麦の事なのですが、ポートシャーロットにはアイラの大麦だけを使用したアイラ・バーレイというウイスキーも有ります。
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続いてロイズ 山崎シェリーウッド。美味いのですが、ポートシャーロットに比べてしまうと特徴が捕らえ難いです。特に舌の上で溶かすと駄目で、ガツガツ良く噛んで食べるとシェリー感が分かり易くなります。
個人的には価格も安いポートシャーロットの方がオススメですね。

ポートシャーロットはロイズに特設ページがあります。また、アイラ等の美しい景色とポートシャーロット(ブルイックラディ蒸溜所)の登場するCMもなかなかの出来ですので、興味の有る方は是非ご覧ください。

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山崎蒸溜所の有料ツアーに参加しました。常時2,3ヶ月先まで予約が埋まっている程の人気なのですが、たまたまサイトで予約状況を見てみたら数日後に空きが出ていました。キャンセルがあったんでしょう、お陰で運良く予約が入れられました。

前回来たのは10年以上前。まだ、ツアーも無料で予約も不要、飛び込みでも全然参加できたのですが、時代が変わったものです。
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JR山崎駅から懐かしの小道を行く途中、追い越した二組はいづれも東南アジア系の外国人。昔となんだか雰囲気が違います。
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ツアー予約の一時間前に到着。受付に行って予約時刻を伝えると、「○○様。ようこそいらっしゃいました」あれ?なぜ名乗っていないのに名前を? 聞いてみると、ツアー参加者に日本人が2名しかおらず、一人は既に入場済みだから分かったそうです。なんと25名中23名が外国人というツアーに当たったわけです。
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国産第一号ウイスキー サントリー白札。
集合時間までウイスキー博物館を見学しましたが、自分以外は外国人しかいません。
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とりあえす、お決まりのこの場所を撮影しようと思いましたが、代わる代わる外国人がポーズをとって撮影しているので、これ一枚撮るのも結構大変でした。
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何が並んでいるのか良くみてみると山崎の原酒はもちろん、サントリーの扱うスコッチやバーボンも並んでいます。更にはリンクウッド、ストラスアイラなどもありますね。

ショップも見に行きましたが、山崎はNAと蒸溜所限定シングルモルトのみで年数表示の物は一切販売無し。まぁ、分かってはいましたが、仕方が無いですね。

さて、ツアーの集合時間。見渡すと中国語の通訳を伴った団体が半数を占め、残りは少人数の外国人グループで人種はまちまち。そして日本人は私を含めて2名。
後で聞いてみたら、今日はいつもに増して外国人が多いそうで、実際は年間でみると来場者の外国人比率は1割ぐらいらしいです。
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まずは糖化槽と発酵槽。
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木で作られた発酵槽は、高さは3~4m。見学できるのは木桶のみですが、山崎には他にステンレスの発酵槽も有ります。
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蒸溜釜。初溜釜6基、再溜釜6基が見学できます。
蒸溜釜の形は真ん中が膨らんでいるバルジ型(写真手前)、ストレート型(手前から2番目)があり、味わいが異なったニューポットができあがります。グレンフィディックなんかも複数の形を揃えていますが、一つの蒸溜所でこのように複数の釜を使い分けている所は少ないです。また、加熱方法はスチームから置き換えが進んだ結果、現在は真ん中の3号基を除いてガス直火です。この他に見学はできない別の場所に初溜、再溜それぞれ2基が2013年に追加されていますので、山崎蒸溜所には合計8対16基が稼働していることになります。白州も同じ8対16基です。ちなみにニッカは余市が初溜4基、再溜2基、宮城峡が初溜4基、再溜4基。蒸溜釜の数だけでいうとニッカの倍以上ですね。スコットランド最大のグレンフィディックは、小型とはいえ初溜13基、再溜15基と流石に多いです。
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山崎のツアーで見学できる貯蔵庫は、床がコンクリート、高さは三段まで積んだダンネージ式で、およそ2000樽。そして、見学した上のフロアーも貯蔵庫らしく、同程度の樽が有るそうです。他に貯蔵庫を聞いてみると、新幹線からも見える大きな建物、あの中に樽がたくさん詰まっているそうで、おそらく内部はラック式になっていると思われます。山崎全体で一万~数万樽?これは蒸溜所の方に聞きましたが、企業秘密らしくはっきりとは答えてもらえませんでしたが、サントリー全体では白州、近江をあわせて100万樽だそうです。ネット調べですが、かつては八ヶ岳にもエイジングセラーがあったらしく、全体では160万樽といわれていたこともあったようです。
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奥に見える鏡板が黒いのは知多のグレーン。響のブレンドなどに使われるそうです。
山崎はボトリングもしていますが、見学はできません。山崎でボトリングされるのは、山崎、響などの高級酒のみだそうです。
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さて、ツアーの最後は試飲です。
構成原酒12年が2種類と、山崎NAが2杯(1杯はハイボール用で、山崎の炭酸水が頂けます)。
・ホワイト オーク樽 12年とは思えないほど薄い色。鼻をつく酸味、洋梨、蜜、 トースト 味わいビスケット キュッとしたボディ。
・ワイン樽 香りストロベリーチョコ。赤ワイン ポリフェノールを感じ、柔らかく広がる。
続いて山崎NAを頂くとやはり、ブレンダーはすごいと思いますね。華やかな香り、ワイン樽のストロベリーチョコがあり、味わい甘く蜜っぽさが広がります。そしてウッディで、スパイスのある余韻に繋がります。
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ツアーが終了した後は、もうひとつの目的であった有料試飲。構成原酒3種と山崎18年、25年を頂きました。有料ツアーの試飲にあったホワイトオークとワイン樽はメニューに有りません。
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・パンチョン樽 スッと甘いフルーツ、キリッと辛口、じんわり甘い余韻。
・シェリー樽 焦げたレーズン、プルーン、酸味渋みのある甘味が広がる。
・ミズナラ樽 香り控えめ、糖、お香、じんわり上質に広がる甘さ後半力強く盛り上がる。
・山崎18年  甘いショートケーキ、黒糖、華やかさ舌の横から裏にかけてじっくり。
・山崎25年  アルコールの刺激が無い。チーズケーキ、古い樽、枕木、キャラメルで作ったフレンチトースト。濃さ、重さ、甘いバニラを伴う長い余韻。
満足です!特に25年の持つ固形になりかけているかの様な独特なコクは、かつて体験したことのないものです。

さて、帰宅前に気になっていた場所へ。
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蒸溜所の裏手にある椎尾(しいお)神社です。サントリーの樽がお供えされていました。
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ちょろちょろと水が流れているので、気になって境内の裏山をさらに登っていきましたが意外と険しく、クマ注意の看板も。どこまでも続く山道に10分ぐらい進んだところであきらめました。
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これからも美味しいお酒が飲めるよう健康を祈願して帰路につきました。
、、が、山崎駅に着いてから気づきました。ショップに寄るのを忘れてる、、。
蒸溜所限定シングルモルトを買おうと思っていましたが、まぁいいか。
帰って自宅にある山崎12年を飲むことにします。

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ニッカウヰスキー 十年浪漫倶楽部 余市とは、複数人で樽のオーナーになる企画です。
5年後に1本、10年後に2本、余市蒸溜所からウイスキーが届きます。
非常に気の長い?というか、夢のある企画なんです。
そして、その長い10年間の間には、毎年絵はがきで熟成具合を送ってきてくれます。

スターターキットの中身はこんな感じ。
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時代を感じるVHSのビデオテープと、未貯蔵原酒、フォトスタンドが入っています。
毎年送られてくる絵はがきも詰め込んであり、ちょっとした宝箱です。
ちなみにVHSのビデオは、デッキがないので一度も見れていません。

あっという間の5年経過。。
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ついに5年貯蔵のシングルカスクが送られてきました。
新樽特有のウッディさとバニラとの記載。

マイウイスキーもそうですが、マイ樽が貯蔵庫に眠っている間は、自分の樽を見に行くことが出来ます。(余市蒸溜所には事前連絡が必要です。)
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これは2015年のゴールデンウィークの写真。
二号貯蔵庫に眠る十年浪漫クラブの樽に案内してもらいました。写真手前が二号貯蔵庫。立入禁止区域なので観光客は写っていません。ニッカの担当の方々、ゴールデンウィークの忙しい中案内いただき、ありがとうございました。
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貯蔵庫の鍵を開けてもらい、重たい扉が開かれると、中はこんな感じです。数年前に訪れたときは二段に積んであったのですが、今回は平積み。かなり樽が少ない印象です。まさに原酒不足。
十年浪漫倶楽部は壁際に並んでいます。樽は樽詰めされた年毎に並んでいるので、ニッカの案内のお姉さんと一緒に探すこと3分。すぐに自分のネームプレートのついた樽に再会できました。 
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そして、さらに数年経過し、2017年。
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ついに10年が経過。まだ5年も開栓していません。
これで0年、5年、10年がそろい、その変化を見られます。
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十年浪漫倶楽部、残念ながら今はもう終了してしまっていて、新たに入会できないのは残念ですね。

私のレビュー記事はこちら
余市 シングルカスク 10年 樽番号408015(十年浪漫倶楽部)

余市マイウイスキーづくり 2003年5月 2日目

2日目は樽づくりと、ニューポットの樽詰めです。

■マイウイスキーづくり 1日目の記事はこちら
余市マイウイスキーづくり 1日目

まず、チャー(樽の内側を焼く)作業を見せてもらいました。
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凄い迫力!
しかも美しい!!

続いて、樽づくり体験。
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漏れ防止のために、板と板の間にガマの葉を挟んでいく作業をやらせてもらえます。
樽の上に写っているのが、ガマの葉。
写真の樽は私たちの物ではないのですが、色々な絵が描いてありますね。
あれ?この絵はどこかで見覚えが??

樽作りが終わると、参加したメンバー皆さんで樽にマジックで名前を書き入れます。
書き終わったら、いよいよニューポットの樽詰め作業です。
結構勢いよく、ドバドバ入れていきます。
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樽は250リットルのリメード樽。
一般の家庭の風呂が、150~200リットルぐらいなので、小さく見えるこの樽でも結構入りますね。
ただ、10年後には2~3割ほど減ってしまいます。計算すると200リットル弱。
・・・50リットル減る。年5リットル。
天使って、結構な量を飲んでくれるんですね。

樽詰めが終わったら、一般の見学者に注目されながら、貯蔵庫まで樽を転がしていきます。
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無事貯蔵庫に到着。
これから10年の長い眠りにつきます。
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これで二日間のウイスキーづくりは終了です。あっという間の時間でした。
最後に、樽詰め前の未貯蔵原酒がもらえました。
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樽との別れを惜しみつつ、蒸溜所を後にする前に散策をしました。
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敷地内の池には白鳥がいましたよ。
(2016年の上級コース参加時に白鳥について聞いてみたところ、「もう今はいませんが、結構凶暴な鳥だった」とのことです。)
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ライラックもきれいに咲いています。

それから10年・・・
子供がふたり生まれたり転職をしたり、色々なことがありました。
その間もマイウイスキーは、暑い夏の日も、雪深い冬の日も、ずっと余市の貯蔵庫で、眠っていたわけです。
そして、10年の時を経て、あのときの無色のウイスキーは琥珀色に変わり、私の手元に戻ってきました。

■余市 シングルカスク 10年 No.405450
画像
ニッカのテイスティングノートより。

香り:
樽のスイートな熟成感と
りんご、バナナのような華やかなエステル香。
ややオイリーな重厚さが全体を引き締める。

味わい:
やわらかでなめらかな口当たり。
バニラの甘さとクリーミーさが調和。
ややビターな樽の余韻が続く。

すでに一本空け、残り4本となりました。
私のテイスティングノートはこちら。
余市 シングルカスク 10年 樽番号405450 

さらに、2016年にはマイウイスキーづくり上級コースに参加しましたので、よろしければそちらの記事もご覧ください。
余市マイウイスキーづくり 上級コース 1日目 


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余市マイウイスキーづくり 2003年5月 1日目

昨年のシングルカスクとの衝撃的な出会いから半年後・・・
■過去記事
余市 シングルカスク 10年 樽番号??????(2002年余市蒸溜所)
半年たっても、未だに余韻が抜けきらない状態で、再びやって参りました!
ニッカウヰスキー余市蒸溜所。
(写真はすべて2003年当時)
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訪れたのは5月、海道の朝晩は冷えます。リタハウス前には、すずらんがきれいに咲いています。
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集合時間より早く着いたので、蒸溜所をぶらぶら散策しました。
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集合時間になり、まずは参加者の顔合わせとオリエンテーション。そして一通りのウイスキー作りの説明を受けたら、ニッカのつなぎに着替えていざ出陣!
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まずはキルン塔にて、ピートを炊きます。
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壁際に積まれたピート。ピートは道産で、ニッカが所有する石狩平野の土地から掘り起こしたものだそうです。
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ピートを焚いている様子。キルン棟の中はかなり強いピートの香りがします。
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フロアモルティング。手で触れてみると温かい。
今回マイウイスキーで体験をさせて頂いたのですが、これは観光及びマイウイスキーのためで、実際はモルトスター(製麦専門会社)から麦芽は買い付けているそうです。
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蒸溜棟にて、蒸溜釜に石炭投入!
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次は、糖化釜に入って掃除体験。
気づいてみたら外も薄暗くなってきました。
本日の製造工程の体験はここまで。

さてさて次は、今日一緒に参加したメンバーのみなさんと、さらには工場長も加わってお楽しみの宴会!着替えをして、蒸溜所内のニッカ会館にあるレストランに移動です。

北海道の素材を使った素晴らしい食事に、もちろんニッカのウイスキーも登場しました。
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ニッカウヰスキー 余市産ワイン ミュラー・トゥルガウ
余市周辺のぶどうのみを使ったワインです。
が、2002年、この年にニッカはワインから撤退しているんです・・・。
ニッカの余市産ワインを飲めるのは、最後の機会でした。
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そして、シングルカスク 余市 10年。
なんと、飲み放題!!!
60度近い原酒を浴びるほど飲ませてもらいました。

で、2時間後・・・べろんべろんの酔っ払い、完成。
欲張って飲み過ぎたせいで、当然の結果に。
早くホテルかえって寝たいと後悔の念に駆られていたのですが、その時工場長から粋な計らいが!!
「夜の竹鶴邸に、特別ご案内しましょう」

え?今から?
こんな酔っ払い連れてっていいのか?
(旧竹鶴邸は、前年の2002年12月に余市郊外から移築されたばかりです)
へろへろの足取りで、お邪魔させていただきました。竹鶴邸。普段は入れない部屋まで。
くれぐれも、粗相のないように。
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あまりよく覚えていませんが、写真を見るとリタ婦人のピアノがありますね。
そして竹鶴邸を後にする頃には、外は真っ暗。
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蒸溜所を抜ける風は冷たく、余市蒸溜所にはすっかり夜の帳がおりていました。
この後、どのようにホテルにたどり着いたは、いまだに不明です。

二日目、起きれるか??

余市マイウイスキーづくり 2日目




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過去に余市蒸溜所を訪れた時の写真を見ていたら、今は無い建物があることに気づきました。
これは2002年に三号貯蔵庫を撮影した写真なのですが、今は左手の建物がありません。

手っ取り早い確認方法としては航空写真かなと思い、少し調べてみました。
以下の航空写真はすべて国土地理院から。
出典:国土地理院ウェブサイト 
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2015年
分かりやすいように航空写真に文字を追加しました。旧竹鶴邸の裏道を三号貯蔵庫に向かって見ると(赤色の矢印)左手に建物が見当たりません(赤丸)。
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2008年
A・・・2008年にはもう存在していないようですね。
ただ、もう一つ別の違いに気づきました。
B・・・Bの場所にも貯蔵庫が見えます、これも今は存在していないため、2008年以降に取り壊されたようです。
C・・・この年、Cの位置の2棟がウイスキー博物館に改装されました。
2017年現在、貯蔵庫は26棟ですが最大30棟が使われていたということでしょうか。
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2000年
今回存在が気になった旧竹鶴邸裏の建物、白黒で分かりづらいですが2000年にはありますね。2000年から2008年の間に取り壊されたようです。
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1976年
2000年の航空写真が白黒しか無く、見にくかったので1976年のカラー写真。
蒸溜棟から石炭の煙が見えます。
ただ、こうなると間違い探しのように、他にも違いを探してしまいます。
A・・・カラーで見ると、貯蔵庫らしき建物がしっかり見えます。
B・・・2000年の白黒写真では分かり難かったですが、旧竹鶴邸がありません。2002年12月に余市町近くから蒸溜所内に移築しています。
C・・・2000年の写真にある貯蔵庫がまだありません。70年代のウイスキーブームで増築されたのでしょう。
D・・・ニッカ会館、ショップのノースランドはありません。
E・・・2000年の写真にある建物(貯蔵庫?)及び、このEの位置の北側の大きな建物がまだありません。
F・・・製樽棟が増築前。

更に過去の航空写真が見てみたくなってきます。
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1965年
貯蔵庫の周りに堀のように池がありますね。
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1948年
ニッカウヰスキーになる前の、大日本果汁の時代。
貯蔵庫は一号、二号棟しか見当たりません。
池のように見えたのは余市川の中州。埋め立てて貯蔵庫が建造されていったことがよく分かります。

さて余市蒸溜所を航空写真で見てみたわけですが、1965年から76年の写真を見ると、ウイスキーブームにのって10年ほどの間に、貯蔵庫の建設ラッシュがあったことが分かりました。
しかし、国内のウイスキー消費は1970年台をピークとしてずっと右肩下がりで、2008年にはピーク時の1/3の出荷という過去最低を記録しています。推測になりますが、2008年頃にはニッカもかなり生産を抑えていたため、使っていない貯蔵庫がいくつもあったのでしょう。2008年にニッカ会館に近い貯蔵庫は博物館に改装され、今回気になった建物を含む2棟も取り壊されています。ただ数ある貯蔵庫の中でなぜこの2棟を取り壊したのか分かりませんでした。
非常に気になるのですが、もしご存知の方がいらしたら教えてください。

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今年の夏休みの家族旅行は、蓼科、諏訪、そして白州。
もう何度も訪れている白州蒸溜所ですが、何度来ても飽きることはありません。

今回は家族の許可を貰い、私だけ朝10時のバーオープンとともに「BAR白州」に入りました。
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メニューを見ると非常にリーズナブルな価格で、白州や山崎以外にもサントリーが扱うマッカランやボウモアなど沢山のウイスキーが載っています。
時間があまりないため、今回は白州に絞り、白州の構成原酒(3種類)、白州25年、白州18年、計5種をいただきました。
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白州スモーキー:薬品ぽさ、スモーク、麦芽の風味。舌の上でほのかな甘み、キリリとした刺激。
白州シェリー:チョコレーズン、枕木、甘く華やかな香り。今回5種の中で一番感激したかも。
白州ホワイトオーク:酸味がかった樽の香り、少し石鹸。穏やかな甘み。
白州18年:クリーミー、少しキャラメル、口腔内での広がりがすばらしい。
白州25年:じんわりした甘み。乳酸的な雰囲気。いつもでも残る余韻。
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これは一日中ここに居たいですね。

白州のボトルを併設されているお土産屋で購入しようとしても、白州は蒸溜所限定のシングルモルトしか販売していません。しかも一人一本まで。白州25年、18年はもちろん、12年のボトルもありません。厳密にはチョコレートと12年の小瓶セットなら売っています。なんとも寂しい状況ですが仕方が無いですね。

そして、今回のお土産。
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蒸溜所限定シングルモルトは妻と私で一本ずつ購入。あとはチョコとセットの12年の小瓶。 最近のマイブームである燻製用の樽材スモークチップなど。

前回訪れたときは昨年の冬(2016.12)
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四季折々の景色を見せてくれます。
またいつでも訪れたい場所ですね。

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諏訪インターから車で10分ほど。
1997年にオープンした宮坂醸造のショップ「セラ真澄」に行ってきました。
初訪問になるのですが、とても建物が立派でお洒落な外観です。
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今回、私はドライバーでしたので残念ながら飲めませんでしたが、
有料試飲コーナーがあり、320円で5種類ほどのお酒が飲めます。(試飲したグラスはいただけます)

ショップでは酒器や、インテリア雑貨などが売られていて、
もちろん宮坂醸造の限定酒も購入することが出来ます。
今回はこちらの4種を購入。
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・山花(大吟醸火入れ、山田錦、9,18号)
・七號(山廃大吟醸一回火入れ、美山錦、7号)
真澄 2017(山廃純吟生酒、アルプス)
生酒(純米生酒、美山錦・山田錦、7号)

併設されているギャラリーからは立派な松が見えます。
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樹齢300年だそうです。
ちなみに蔵元の創業は松よりも古く1662年で、355年の歴史があります。
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よく見ると、松の陰に七號酵母なる碑が見えます。
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宮坂醸造近辺には、他にも4つの蔵があり、
五蔵の酒蔵めぐりができるのです。
是非機会があれば参加してみたいですね。
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蒸溜所限定のNA(ノンエイジ)を3種を改めて飲み比べてみました。
<過去記事>
 (P&S)
 (W&V)
 (S&S)

それぞれのレビュー詳細は過去記事を参照いただきたいのですが、
改めて3種を飲み比べ、それぞれの特徴を再確認できました。

まず結論ですが、今回のNAの中で私がお勧めするとしたらW&Vになります。
余市の新樽の特長や、余韻にかけての余市らしい潮気も良く出ていて、ひときわ輝きを放っています。

個人的な好みで言うと、NAにおいてはW&V>P&S>S&Sです。
12年貯蔵の余市蒸溜所限定だと、私の好みはP&S>W&V>S&Sの順ででした。

貯蔵期間が短いNAの場合、余市で蒸溜される力強いニューポットは、渋みなどの癖が出やすい新樽にも負けずに、良い効果を発揮するのかもしれません。
12年貯蔵ではP&Sが良かったのですが、P&Sは貯蔵期間が増すほど刺々しさが減り、力強いピート、オイリーさや潮気をゆったり味わえます。
S&Sは年数に寄らず、余市サルファリが少し気になります。

せっかくなので、通常の余市NAも飲み比べてみました。
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余市NAは度数45%と、蒸溜所限定に比べて10%低いです。ただ色合いについてはベビーボトルなことも有るかもしれませんが、圧倒的に薄く見えます。
余市NAは開栓後時間が経って角が取れたこともあるかもしれませんが、開栓時より刺々しさが減り結構良いですね。個性的な蒸留所限定の3種と飲み比べてみると、うまく3種類の良いところが取られ、P&Sをメインに余市らしい力強さが表現されていると思います。
実際のバッティングの比率は分かりませんが通常のNAはPS>SS>WVなイメージです。

さらに、蒸溜所限定NA3種と貯蔵期間が近いと思われる余市2000'sも。
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P&Sはもちろんですが、W&V比率が余市NAより大分と高いですね。特に後半は新樽が強く出てます。
2000'sは開栓直後はS&S由来と思われる硫黄っぽさが出てた気がしますが、久しぶりに飲んでみるとそれほど気になりません。2000'sは暫く置いたほうが落ち着いて良い方向になります。

飲み比べてみると、それぞれの特徴が再確認できてなかなか楽しい時間が過ごせました。

2016年9月26日
ニッカウヰスキー余市蒸溜所

余市マイウイスキーづくり 上級コース 1日目 の続き。

今日は晴天。とても清々しい朝でスタート。
まだ観光客が入る前で、人のいない蒸溜所はなんだか新鮮。
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軽く二日目のスケジュールを聞いたら、さっそく糖化槽へ移動します。
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まさに温水が入れられて撹拌されようとしている。なかなか見られないタイミングです。
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続いて製樽棟へ。ここも一般見学は出来ません。
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製樽棟の中はきれいに整頓されています。
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鏡板。
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ブルガリア産 ヨーロピアンオーク。
今からこの樽をチャー(内側を焼く)します。
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鏡板(丸く加工したフタ)がはまる溝の部分が焼けると漏れの原因になるので、鉄の枠でガードしてからチャー。
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自動でグルグル回転。新樽は良く燃えるそうで、途中で一気に天井まで炎が上がります。
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ほんとに良く燃える。だいぶ離れていても顔が熱い。
新樽は良く燃えるので、焼き時間は半分ぐらいだそうです。
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最後は水で消火。
まだ湯気が立ち上がる樽と、樽材の断面サンプルを見ながら色々教えてもらえます。
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オークの香りは、焼くと普通に焚き火の香りになります。

このあとは、いよいよニューポットの樽詰め。
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作業は工場長自ら行ってくれました。
参加者全員が樽にサインを入れ、記念撮影。
これから、昨日見学した二号貯蔵庫まで樽を転がしていきます。
蒸溜所内の観光客から凄く注目されますよ。
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無事到着。
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これから10年間。よろしくお願いします。
同じ二号貯蔵庫には、来年1月に私の手元に届く十年浪漫倶楽部の樽も眠っています。

夢のような二日間、あっという間でした。
蒸溜所のスタッフの方々も、13年前と変わらないホスピタリティで迎えてくださり、さらに余市蒸溜所への愛着が深まりました。

次回参加者のために、ネタバレにならないよう意図的に紹介していない行程やサプライズがあります。是非応募して、自ら体験してください。一生忘れられない思い出となるでしょう。
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余市マイウイスキーづくり 上級編の修了証。
毎回参加人数は18人です。今回5回目の開催ですので、全国(世界中)でも90人しか持っていないレアなカードになります。表に名前が入っています。
心得 三箇条をまもり、10年先の楽しみを待ちたいと思います。

おしまい。


おまけ
今回のお土産。
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樽香がいつでも嗅げるアイテムもあり。
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使い終わった樽材に、NIKKA SEITARU CO.,LTD.と書かれたレアなプレート。背面には西川工場長のサイン入り!
チャーにより樽内面から0.5mm位まで炭化してます。さらに内面から1cmくらいに茶色の層が有りますが、これは原酒が染み込んだ跡です。

さて、今回買い込んだ蒸溜所限定のNA3種を飲み比べしてみました。
よろしければ、次の記事をください。


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