カテゴリ:ウイスキー > ニッカ

DA1V7W4VoAAsPfn
ニッカウヰスキー
ブレンデッド
アルコール度数 43%
☆6

香は、樽、カスタード、もみ殻、焚き火。
始めスーッと入ってきてシェリー由来の甘さが広がり、続いて舌を通過し始めると辛さがやってきます。
ほんの僅かですがニッカの硫黄、辛口にキリリとしめながら、ピートを感じる余韻に繋がります。
そして最後の最後は、シェリーの甘味が舌の回りに残ります。

上記のテイスティング後にニッカの製品紹介ページを見てみたのですが、シェリーが広がった後にヘビーピートが現れるという記載は、まさにブレンダーの狙い通りとなっていました。
これだけヘビーピートでガツンとくるのは一般受けするとは思えないのですが、それを限定品とはいえ全国展開するあたりはニッカらしい製品だと思います。
DEMKKGnV0AAHLVP
ハイボールにすると、意外にフルーティーな感じに出来上がります。そして程よいピートの余韻がなかなか良いです。

クロスオーバーをうまいと言ってリピートするのは、普段ウイスキーを飲む人の中でもごく一部のツボにはまった人だと思いますが、再び買いに行ったときには限定数のため商品棚から無くなっているという状況でしょうね。
考えてみると、この売り方は大手ビールメーカーがコンビニなどで限定数のクラフトビールを出す販売方法に似ていますね。ということは、ブラックニッカは次の限定品を考えている可能性が高いと予想します。青ビン、黒ビンときたので、次は赤ビンで華やかさを狙い、モルトは宮城峡メイン?とか色々想像をしてしまいます。

過去の記事:ブラックニッカ アロマティック

CZ5YyJqUsAAnHxN
ニッカウヰスキー
ブレンデッド
アルコール度数 51.4%

樽、シリアル、カスタードクリームやキャラメルソースの様な甘い香りに癒やされます。 
重厚でしっかりしたコク。
余韻は甘く、樽がしっかり。

アルコール度数は高めでなのすが、アルコールがきつい感じはあまりありません。
舌に絡まる心地よい甘さに、心もゆったりとリラクゼーションできますね。 
Ce4CxE_UMAAiqBl
炭酸で割ってハイボールに。
ちょっとやそっとでは炭酸に割り負けません。
氷が溶けてきても、後半から余韻にかけて樽の風味はしっかり残ります。

2015年にフロム・ザ・バレルはインターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)でトロフィーを受賞しましたが、なにげに、2007年からISCやWWAなど何かしら毎年のように国際的な賞を取り続けています。
実際のところ、年数表示の消えた現在のニッカのラインナップでは、フロム・ザ・バレルが購入の最有力候補になりますね。

そしてこのビンのデザイン。
レトロ感がって良いのですが、注ぎにくく、こぼれやすい。しかし、これもまた味があって良いのです。

☆7
COtmwM1UwAA8xXe
四角いビンは、デザイナー 佐藤 卓氏が塊感をイメージしたものです。
上記の写真に写っているビンは昔の蒸溜所限定と、イオンの量り売りで使われていたものです。当時はウッディ&バニリックもシングルカスクでしたね。10年ぐらい前の空ビンですが、蓋を開けるとまだキャラメルのような甘い香りが!

CmCvc20VAAADVRY
ニッカウヰスキー蒸溜所限定
グレーン
アルコール度数 55%

甘い樽の香りだけで幸せになれます。

甘く濃厚な樽の香りに、ニスも少々。何故かその中にスミレの花も。

口に含めば、じんわり甘く、暖かさが広がり、更に幸せに。

暖炉の前でくつろぐ雰囲気。
うちには暖炉なんて良いものはありませんが・・・
甘く、円やかな熟成香が、落ち着いた雰囲気で結構好きです。

ウッディ
&メロウというネーミング。これは的確にこのボトルの特長を表していると思います。
本当に、結構なウッディです。非常に長い余韻は、樽材が歯に挟まってるんじゃないかと錯覚する程?の印象を残します。

本ボトルは「ニッカウヰスキー株式会社7」と記載があります。「7」は仙台工場での瓶詰を表しているのですが、過去には「6」柏工場表記のものがありました。
カフェ式連続蒸溜機は1999年に西宮工場から仙台工場(宮城峡)へ移設されています。
ここからは確認をとっていないので推測になるのですが、下記のように考えています。
7番表記・・・ 蒸溜:仙台、 貯蔵:仙台、 瓶詰:仙台
6番表記・・・ 蒸溜:西宮、 貯蔵:栃木、 瓶詰:柏

もしウッディ&メロウの貯蔵が仙台と栃木で異なるのであれば、ぜひ飲み比べてみたいですね。

☆7+

C_IASHwUIAAyqUe
余市烝溜所限定
ニッカウヰスキー
余市 シングルモルト SHERRY & SWEET(S&S)
モルト
アルコール度数 55%
☆6

香りはさつまいも、バルサミコ、輪ゴムのような硫黄っぽさ、なめし皮。
味わい甘く暖かく、ブランデーのような雰囲気をもっています。また、ナッツも有り。
後味にほんのり苦みと甘味、ザッハトルテを思い起こします。
加水すると柔らかく甘さが主になり非常に飲み易い。
ただ、12年貯蔵のシェリー&スイートもそうでしたが、単調な感じは否めません。

Cnan4mvVYAILl2_
北海道余市蒸溜所限定
ニッカウヰスキー
モルト(活性樽)
アルコール度数 62%

グラスに注いだ瞬間部屋に広がる芳醇な甘い香り。
栗蜜、レーズン、余市の貯蔵庫、非常に複雑です。

口腔に広がり、鼻から抜ける濃厚な樽香は、 ナッツ、アーモンドチョコ、オレンジピール。
非常に力強く、熱いものを感じます。
後味オレンジピールチョコ、恐ろしく長い余韻。

何度飲んでも、 その度に感動がある素晴らしい出来です!

☆9+
CXesSxjUEAEkO0w
開栓済のシングルカスク リメード樽と飲み比べてみました。
樽番号 405566(活性樽) 62%
樽番号 405450(リメイド樽)  56% 


同じ10年でもアルコール度数は6%も異なります。
いずれも凝縮したモルトの甘さや、オイリーな感じがありますが、活性樽の方がより果実を感じ、リメイド樽はバニラっぽさの中に、少しカチンとハードな余市の雰囲気を持っています。
活性樽もリメイド樽も、旧樽をリチャー(再度樽の内側を焼く)し、樽の両面の鏡板は新材に交換している点は同じですが、活性樽はウイスキー樽の旧樽、リメイド樽はバーボンの旧樽である点が違います。リメイド樽のバニラっぽさはそこから出ているものと思われます。


Csy_ODjUMAA3OFl
余市
ニッカウヰスキー
モルト
未貯蔵 原酒
アルコール度数 65%

香りはりんごジュース、グリス?
鼻、舌、口腔、喉、通過順に刺さる荒々しさ。
刺々しくもオイリーな余韻。

☆5

2003年、余市マイウイスキーづくりに参加したときの樽詰め前の原酒、いわゆるニューポットを13年たって初めて開栓してみました。
手元には、このニューポットを10年間リメード樽で熟成させたシングルカスクもあるため、ビフォアー&アフターで。
CszO9zLVYAA9Ea4
無色透明から、綺麗なオレンジ色がかった琥珀色になっています。
これが10年の変化。
周りのトゲは減り、複雑さが増しているのですが、芯の部分に先ほど飲んだニューポットの面影がしっかりあります。ここまで残っているとは意外でした。

本ボトルの10年熟成後のレビュー詳細

2016年9月26日
ニッカウヰスキー余市蒸溜所

余市マイウイスキーづくり 上級コース 1日目 の続き。

今日は晴天。とても清々しい朝でスタート。
まだ観光客が入る前で、人のいない蒸溜所はなんだか新鮮。
CtE1f7CVUAAzX7A

軽く二日目のスケジュールを聞いたら、さっそく糖化槽へ移動します。
CtqvlTsUEAEHXYm
まさに温水が入れられて撹拌されようとしている。なかなか見られないタイミングです。
CtqvmEPVMAAzfD1

続いて製樽棟へ。ここも一般見学は出来ません。
Ctpq9OjVYAAZGd2
製樽棟の中はきれいに整頓されています。
DSC06641
鏡板。
DSC06645

ブルガリア産 ヨーロピアンオーク。
今からこの樽をチャー(内側を焼く)します。
CtGCXOmUIAAsmlc
鏡板(丸く加工したフタ)がはまる溝の部分が焼けると漏れの原因になるので、鉄の枠でガードしてからチャー。
Ctqyhq5UAAA-ChH
自動でグルグル回転。新樽は良く燃えるそうで、途中で一気に天井まで炎が上がります。
CtqyiiuUkAAgtNB
ほんとに良く燃える。だいぶ離れていても顔が熱い。
新樽は良く燃えるので、焼き時間は半分ぐらいだそうです。
CtqyjrGUkAAd03z
最後は水で消火。
まだ湯気が立ち上がる樽と、樽材の断面サンプルを見ながら色々教えてもらえます。
CtqyklDUAAAJRRc
オークの香りは、焼くと普通に焚き火の香りになります。

このあとは、いよいよニューポットの樽詰め。
DSC06669
作業は工場長自ら行ってくれました。
参加者全員が樽にサインを入れ、記念撮影。
これから、昨日見学した二号貯蔵庫まで樽を転がしていきます。
蒸溜所内の観光客から凄く注目されますよ。
DSC06715
無事到着。
DSC06737
これから10年間。よろしくお願いします。
同じ二号貯蔵庫には、来年1月に私の手元に届く十年浪漫倶楽部の樽も眠っています。

夢のような二日間、あっという間でした。
蒸溜所のスタッフの方々も、13年前と変わらないホスピタリティで迎えてくださり、さらに余市蒸溜所への愛着が深まりました。

次回参加者のために、ネタバレにならないよう意図的に紹介していない行程やサプライズがあります。是非応募して、自ら体験してください。一生忘れられない思い出となるでしょう。
DSC_0169
余市マイウイスキーづくり 上級編の修了証。
毎回参加人数は18人です。今回5回目の開催ですので、全国(世界中)でも90人しか持っていないレアなカードになります。表に名前が入っています。
心得 三箇条をまもり、10年先の楽しみを待ちたいと思います。

おしまい。


おまけ
今回のお土産。
DSC06774
樽香がいつでも嗅げるアイテムもあり。
CtR-6ugUAAAAK7_
使い終わった樽材に、NIKKA SEITARU CO.,LTD.と書かれたレアなプレート。背面には西川工場長のサイン入り!
チャーにより樽内面から0.5mm位まで炭化してます。さらに内面から1cmくらいに茶色の層が有りますが、これは原酒が染み込んだ跡です。

さて、今回買い込んだ蒸溜所限定のNA3種を飲み比べしてみました。
よろしければ、次の記事をください。


2016年9月23日
ニッカウヰスキー余市蒸溜所

朝起きると東海地方は激しい雨。
早朝のフライトでセントレアから千歳、JRに乗って余市まで移動し、昼過ぎに到着。天候は雨上がりの曇り。
当選通知から2ヶ月。ついに楽しみにしていたこの日がやってきました!
DSC_0572
今回、13年ぶりにマイウイスキーづくりに応募しました。
結果、なんと一発当選!
当選メールを貰ったときは思わずガッツポーズ。しかも競争率の高い「上級コース」です。
あとで蒸溜所の方に伺ったのですが、倍率は20倍。昨年のマッサン人気の時は40倍!だったそうです。
上級コースは年1回の開催ですので、一生応募し続けても当たらないこともあり得ます。
なんて幸運!!
DSC06396
懐かしの緑色のつなぎに着替えて、いよいよ1日目の始まりです。
DSC06384
まずは参加者の皆さんと顔合わせ。
そしてオリエンテーションから始まるのですが、その直後にいきなりあるテストが実施されます。成績優秀者は後で良いことが。。
続いてプロジェクタを使って講義を受けます。結構専門的な用語や、化学式が出てきたりして内容は少し難しいですよ。
DSC06404
座学が終わって外に出ると、少し青空が見えてきました。
これから工場見学。雨が上がって良かったです。

まずは、キルン塔、蒸溜棟の見学へ。
たくさんの一般見学者を横目に、立ち入り禁止エリアを次々に突破していくのはちょっと快感だったりします。
DSC06408
手前の小さい釜が創業当時のものですが、小さいですね。
中を覗くと鎖が見えます。石炭直火なので、鎖がぐるぐる回って底が焦げるのを防ぎます。たしかに、稼働中の釜からはキュルキュルと音が聞こえてきます。
CtGh_EkUEAAmU9y
一番奥でピカピカと輝きを放っている光るタマネギみたいなのは、昨年25年ぶりに交換された再溜釜。稼働していない創業当時の1基を除き、初溜釜4基、再溜釜2基が現在稼働しています。
DSC06415
そして、次は貯蔵庫へ移動。
余市蒸溜所は貯蔵庫が26あり、普段一般公開されているのは一号貯蔵庫になります。一号貯蔵庫は、見学用に開放しているため展示は空樽となっているようです。
我々が向かったのは、二号貯蔵庫。
参加者の名前が書かれたマイウイスキーの樽と十年浪漫倶楽部の樽が眠っています。
DSC06451
扉を開け、中に入ると少し薄暗く、同時にモワッと貯蔵庫独特の香りがします。土間の土と、樽から揮発するウイスキーの少し蒸れたような香り。
手前には何だか古そうな樽が。
DSC06443
・新樽 1987年
・シェリー樽 1986年
・活性樽 1987年
なんと、30年物!
スポイトの原理で筒(バリンチと言います)を樽に差し込んで、親指で反対側を抑えて引き上げます。
実際にやってみると、これが中々難しく、貴重な原酒をボタボタこぼします。
P&S、W&V、S&Sと書かれたボトルは、蒸溜所限定販売のNA(ノンエイジ)のシングルモルトではなく、30年のシングルカスクと言うことになります。
DSC06454
次は発酵棟へ。
一般見学は出来ないエリア。
CtqwYjBUsAAjini
めちゃくちゃ湿度が高くて暑いです。この槽の中で72時間かけて糖がアルコールに変化します。
Ctqwa60UMAA-c1V
時間経過による味の違いを実際に飲んで体感。お湯で溶いたオートミールみたいなんですが、しっかりスモーキーフレーバーしてます。
DSC06475
16時。少し日差しも傾いて、蒸溜所の建物の影が長くなってきました。
プレゼンテーションルームに戻って、これからまだ2回のテイスティングがあるのです。
DSC06483
生涯忘れ得ないようなテイスティング。涙)

テイスティング後は竹鶴邸へ向かいます。
DSC06498
マッサンの囲碁。
DSC06515
マッサンとリタの衣装は本物です。
紹介したいこと多すぎて、、すみません割愛します。
DSC06529
竹鶴邸を後に、夕食をいただくためニッカ会館へ向かいます。暗くなってきた蒸溜所、どちらを向いても趣のある景色です。
楽しみにしていた夕食は、相変わらず豪華。
DSC_0580
シングルカスク10年(新樽)も登場。
新樽のエグみなんかもなく、それどころかキラキラ輝くようなパワーがあふれていて、新樽いいわぁ。
楽しかった夕食も終わり、二次会会場へ。
DSC06551
三代目マスターブレンダーの佐藤さんから色々お話を伺えました。
DSC06568
時刻は20時。二次会もあっという間に時間は過ぎ、本日の全行程が終了。タクシー待ちの間には、西川工場長と記念写真も。

前回のマイウイスキーでは、ベロンベロンのひどい状態でした。あれから13年、自分も成長してちょっとはセーブすることを覚えたようです。
非常に濃密な時間を過ごした一日。程よく疲れを感じながらタクシーで宿へ向かいます。

二日目に続く。。
余市マイウイスキーづくり 上級コース 2日目

C52GPoTUoAEZV9q
余市烝溜所限定
ニッカウヰスキー
モルト
アルコール度数 55%
☆7+

口の中で手持ち花火に火をつけた様な
火薬が弾ける様な荒々しさが、好きな人にはたまりません。

飲みなれない人が、
とりあえす適当に余市土産に買ってきた日には、
絶対に後悔すると思われます。
それほどまでに、個性的で飲み手を選びます。
DD-SAuqU0AE5QQl
1:3の濃いめに炭酸で割ってみました。
前半リンゴ、後半はピーティーな余韻が引き締めてくれ、硬派なハイボールができあがります。
C4OsQTpVYAIhUH7
終売になってしまった12年と飲み比べてみました。

香り塩キャラメル、タール。
ともにピーティーなのですが、僅かにNAがフローラルで、12年は迷いの無いピーティさがあります。
マイルドでオイリーなNA、熟成果実ジワッと重みを伴う12年。
鼻に抜ける炭っぽさは、どちらも長く余韻として残りますが、
NAが少し甘いです。

似ているようで素直に熟成期間の違いを感じとることができます。




CwQ-vBFUMAAMOsx
ニッカウヰスキー
ブレンデッド
アルコール度数 43%
☆7+

久しぶりにニッカウヰスキーから限定品が出ました。
ブレンダーズスピリット 60周年記念。

構成する原酒は話題性十分。
西宮工場時代のカフェグレーン(25年以上熟成)やら、
ブラックニッカの誕生した1956年の余市モルト、
宮城峡のシェリー樽など、ワクワクするような原酒が名を連ねています。

ボトルも青色でオシャレ。
なかなかデザインも良いじゃないですか。
これは期待高まります。

まずはストレートでいってみました。

香りレベル高い。
立ち上がりリンゴとか少し爽やか系。
メープルシロップ、熟成感じる樽香も。
甘く柔らかな飲み心地。
後半余市モルトのピートを感じます。
軽すぎず、重すぎず、非常にバランスが良い。

厳しい原酒事情がある中で、
まさに60周年記念。ブレンダーの気合いが感じ取れます。

Cwqof4-UcAAPdGG
次にロックで飲んでみました。
氷が溶けてきてもバランス崩れず、
上品な甘さが最後まで楽しめます。

ブレンダーズスピリット。非常にコストパフォーマンスが高いです。

とりあえず、今回は3本購入。
残り2本は保管するわけですが、最近ボトルが増えるばかり。
気づけばウイスキーのボトルが100本近く。
棚から溢れたボトルに、そろそろ家族からクレームが・・・

過去の記事:ブラックニッカ クロスオーバー

↑このページのトップヘ